赤ずきんちゃん3

私は子供の時から心に溜め込むことができない
なんでもバカ正直に話してしまわないと苦しくて胸が痛くなる

 
まだ男を知らなかった私
しかも当時パパとは別の先輩が好きだった
完全な片思いだったけどその人にもう顔向けできないと思った

しかもこんな恥かしい出来事を誰に話できるだろう?
でも、辛くて怖くてこのままでは会社に行けそうにない
おっさんを恨んだ
そして弟に昨夜の出来事を泣きながら伝えた

弟もおっさんを気に入っていた
3歳下の弟にとってはショックを受けたようだった

普段、血を見る喧嘩をしている兄弟だった
ボコボコにどつきまくるのはいつも私で弟は耐えていた
それでも弟は顔をひきつらせながら言った
「ワシかておっさん信頼しとってん。そんな話聞きたくなかった…。」

普段感情を表さない弟がこんな姉でもショックを受けてくれたのだ
(泣いていたか記憶は定かでないが…。)
私は正直驚いた
そして兄弟のありがたみを感じた
この弟がいたから私は最後まで喰われずにすんだのだ

時がある程度たち、離婚した当初世話になっていた友達で
とても仲のいい子に言った
彼女はちょっとワルさも経験してきた
性体験も早かった
「それはくじらのすけも悪いねんで。男を誘ったことになるねんから」
こう言われて初めて事の重大さを痛感したのである

母親のいない家庭で私は女として必要なことを教わっていなかったのである

私に母と別居を提案してくれた恩人の保険所の精神保健相談員とその後出会い
カウンセリングのように家庭の事、アルコール依存症の事、共依存の事
を母に問題が起きなくても何度も保険所に通って話した
 
自分の世話が出来なかった私に自分の世話をする事を提案してくれた

女性だしなんでも話せたがこのことを話すのには時間を要した
体が反応したこと
とても恥かしく汚いと思った
そんな私に
「受身の動物だから当然なんだよ」
と教えてくれた
 
こうしてこの呪縛からは解き放たれた
 

パパに先ほど元やっちゃんの今日のやりとりを話した
めちゃくちゃ怒っている
「なんで電話番号教えるねん!」
「あほちゃうか?乗り込んでこられるぞ」
「俺は前の会社で現場で彼らとやりあってきたからわかってる」
「おまえ何も考えてないやろ?」

多少言い返したが私があほでした
ごめんなさい
ほんまどないしょ