贅沢ですが

私の容姿について

時たま
「べっぴんさん」

と言ってもらうことがある

お世辞にも勿論嬉しいのだが

何故か自分では心底喜んでなかった

少し前に分かったのは

親を投影している、叔父に認めてもらってないから


小さい時から、うちのお向かいに住む1つ歳上の女の子が

「可愛い、可愛い」
「あんたより、よっぽど可愛い」

と言われてきた

その子は幼い時は確かに私も憧れで

無茶苦茶、可愛い訳でなくとも

雰囲気が女の子らしいし

確かに笑顔も可愛い子だった


母は若い時は綺麗だったし

少なからずとも良く似てると言われるので

私もそんなヘチャムクレでもないんだろう

でも、自分の容姿に自信を持てない


思春期になり、鏡とにらめっこの毎日になった中学生の頃

叔父に言われたのは
「あんたの口はアヒルみたいやな」
「上唇が上向いとる」

もう毎日気にして

どうやったらアヒルが直るか考えた

結局、膨れっ面ばかりなので

未だにアヒルは直らない


うちの家系はエラも張っているのだが

私も魚類みたいに張っている

それも叔父が言うもんだから

気にして気にして

この歳になれば、面倒なのもあり

開き直ってはいるけども

それでもやっぱり、自分の顔は好きじゃない


母に面会に行き

幼なじみを1億円で買い戻し、その子が好きな叔父と一緒にさせると

母が言った

「あんたなんかより、あの子がよっぽど可愛いっていつも言うてるから」

と母

「知ってるよ」

と答えながら悲しくなった

その時には既に、自分が叔父に認めてもらいたかったから

男子問わず誰かがべっぴんさんやと言ってくれても

『違うねん』

と思ってる自分に気がついてもいた

叔父も素直じゃないところのある人だし

身内をあまり褒めはしない

だいたい容姿は好みもあるし

それなのに、未だに私は叔父に認めてもらいたいと思ってる

パーツごとに見ても、叔父の好みには程遠く

認めてもらえる日は来ないだろう


母とのそんな些細なやりとりすら

私はこうしてしんどくなってる

ただ面会するで済まない

日に日にダメージ受けている