オカンの手術 3

(続き)


漫才ちゃうで…。


電話がかかってきた時にずっと留守電になってたから

娘に何かあったかと心配してたと言う

娘には何もないがオカンがまた骨を折ったことを伝えると

叔父も
「またかあー!?」

祖母にも昼間伝えたが
「またか!?」

やっぱりうちの身内皆、『またか!?』て言うやん

私だけちゃうやん…。

しかも叔父は
「おかあに言うちゃれー!」
「もう死ねー!て」
「いっぺん死んだらにへんも死なれへんねから
もう死んどけー!って言うとけー!」

やっぱりエキサイトしてるし

叔父に言ったら状態悪くなりかなとの懸念もあったが

まぁええわと思ったりもしたので言った

電話を切る頃には
「心配せんでも殺しても死なへんわ」
「あんたが55歳になるくらいまで後20年はたっぷり
生きてお守りせなアカンわ」
「うふふふふ。」

と嫌〜なことを言う

オカン(姉)に恨みはたっぷりあるが

さすがに本心から死ねとは思ってないんだろう

ただ、私も含め
「死ね」

と言う言葉が出るくらい今まで困らされてきた現実があるだけだ


パパが帰宅してから私に言った
「手術無事済んだんやなぁ」

「はぁ…。」

「で、お前としてはどっちが良かったん?」

と聞くから
「無事じゃなかったらよかったのにってこと?」

と返した

「うん。いつも『死ね』言うてるし」

すんませんねー。

私が悪うござんした!


確かにこんなに
『死ね、死ね』

なんて簡単に口に出したらアカンのやとは思う

分かっちゃいるが腹が立つ

ほんまに入退院しだしてから夏が来たら23年やで?

私はいつまで振り回されるんや?

10年以上、入院しっぱなしのオカンも確かに哀れやけど

家族もたいがい大変やで?

これでも私は恵まれてる方なん?


こんなに振り回されるくらいなら、またアディクション

ヘロヘロになってやりたい衝動に駆られる

私は病気になりたかった

依存症者になって依存が手放せなくて

もがいてるけど、多分なりたくて依存症者になった

理由は

『楽しいかな』

って


(続く)