共依存の成せる業 5

(続き)


診察では溜まったもんが我慢出来ずに

すぐにぐじゅぐじゅと泣き出した


どうやっても生活が立ち行かない

車も売るけど税金払えない

等々、ぐじゅぐじゅと泣いた

たまらず
「もう離婚したい!」

と言っていた

先生も難しい顔をして聞いててくれたが

私の離婚の言葉を受けて

「離婚するか…。」
「もし次また借金作ったらですけど」
「まだ『次』て言うてるんが共依存の成せる業なんですけど…。」

「あなたの中でその覚悟はもっとった方がいいやろな」

「でも自分を喰わしていく能力がない」
「ましてや娘抱えてまだ自分の力では生活出来ない…。」

と先生の顔を伺う

先生は
生活保護も視野に入れての覚悟と言うてんねんけど」

「じゃ、また次に旦那が借金作ったら私も覚悟するんで
生活保護通してくれますか?」

に先生も頷いてくれた


それで私も覚悟が決まった

甘えてるかも知れないが

自分は病気持ちと言うのもまた現実

それすら考慮に入れないで本気の覚悟は出来ない


今までも何度も離婚が頭に浮かびパパにも言った

でもその度に
「どうやって生活すんねん」

で撃沈してきた

生活能力のない私には口ごもるしかなかった


でも今度は違う

もう脅しじゃない

いくら生活保護が通っても女手ひとつで

子供を育てるのは並大抵のことじゃない

それでもこれ以上パパのイネイブラーをやり続けてたら

うちらはほんまに破滅する

それが依存症だから


いろんなもんを失った

最後には命も失う

クロスのミーティングや自助グループに出るようになってから

それは肌で感じてる

昔、ACグループに通ってた時より強烈に

まだまだ死にたくなることも多々あるが

これも病気の一部分

簡単に死ねないなら、やってやろうじゃないか!

そんな気持ちだった


でも診察室出たら、何やっても裏目に出るのがたまらなくなり

廊下にて気がついたら
「もう嫌や!」

と叫んでいた

泣けてたし止まらないし

ヤバいと上に上がってトイレに籠り

わんわん泣いた


仲間が二人来てくれて出てきた私をハグしてくれた

恥も外聞もなかった


(続く)