見透かされてます 3

(続き)


大人の女性ならば自然に、その時々に応じて対応することが出来る

私には出来ない

気を張って、張りつめて、気をつけていないと、気がきかない

自然に対応出来ない時点で不自然なので

周りにはおかしな奴に映ってるだろうことも自覚はある

だからといって、気を抜くわけにもいかない

ほんとにほんとに気がきかない人間なのだ

素で居ようもんなら、幼い私だからし

ほんとに配慮が出来ない

自分の欲求に素直になったら

他者の欲求には添えないのだ

だから、気を抜くと大変な後悔が襲ってくる

自分でここは、自分に優しく甘やかすと決めたことも

やはり人から指摘されたりすると恥ずかしくて

開き直れたらよいのだが

それが出来ないのだから、気を抜かないことを選ぶ


「ミーティングでも、もっとボーッとしとき」

とも言われた

ボーッとした結果が、自分の役割なのに人にやってもらうことになった

「訓練しなスイッチ切られへんで」

確かに訓練しないと難しい

要は、スイッチをオン、オフしていい状況判断の力があれば

常に気を張ってなくても構わないわけだ

ところがその判断能力は自分にはない

これは多分、身につけようにも難しい気がする

育ち、悪いから

自然に親がやってるのを見て育っているのと

見ずに育ったのとでは違いがあると思う

何に気を配るべきかがわからないから

過去、お局さんにもやたらと的にされたのだ

こそっと先輩が教えてくれるくらいに


何に気を配って、配らなくて人に任せておけばよいのかわからない

社会に出てすぐが、とにかく全て

先輩より先回ってやらなきゃダメ人間だった

先輩はやりなさいとは言わない

やってからチクチク

それは大人としては当たり前なことなんだろうけども

野生児のように生きてた私には難題で

身についたのはアンテナ張り巡らせておくって方法だった


だから

ほんとに知らないのだよ

どんなことに自然に気を配るのか

不自然に気を配るしか仕方ないじゃないの


「ある意味、未だに自傷行為なんやと思います」

と仲間にも言った

「自分に優しくなりや」

と言われたから


(続く)