恨みのゴミ箱 1

結婚した頃に受けたグループワークの中で

カウンセラーから
「お母さんは貴女を恨みのゴミ箱にしたんだ」


「殺したる!」

とドスのきいた声が出た

父親に対する恨みを、私に延々植え付けた

それは本当のことだと、その時やっとわかった

父親も借金ばかりで、私が一番最悪な時にさえ無心した男だ

それでも父親は父親だし

私を思ってくれてもいた

人間にはいろんな側面があるのだが、母からの一方的なことしか聞かされておらず

子供だった私は母親が絶対のただ一人の保護してくれる人間と信じていたし

その母に辛い想いをさせた父は酷い人で、私も恨むべきだと無意識に思って大人になった

からくりはもうわかっていても、聞くのは辛いんだと

改めて今日わかった

帰り道、こないだの旦那との喧嘩や、その後娘に愚痴ることが

どれだけ娘を傷つけているのか

身を持って知らされちゃったなぁと

また神さまの手痛い知らせに泣くのをこらえつつ、なんとか家に帰りついた


母の恨み事はまるでお経のようで

抑揚もあるのかないのか、とにかくずるずると黒いものがいっぱい出てて

私はあてられて吐きそうになった

トイレと逃げたがトイレは使用中

娘は終業式で帰宅も早く、かなりの時間放置だからと逃げた


ただの恨み節でなくて、私が一番反応する性的な問題も含んでいたから

とにかくキレて防衛することなく、我慢しようともしたが

我慢しようにも吐きそうだし

逃げるしかなかった

だけどこれが一番いい方法なんだろう


父の母は、父が幼い頃に亡くなっていて

祖父はその妻の後輩と再婚したらしい

その祖父も父が高校生で亡くなっている

義理の祖母は私が娘を生んでしばらくの頃に、電話で私の父が借金ばかりと嘆いていた

そしてその電話の翌日くらいに脳溢血で亡くなった

その祖母と私の父がデキていた

と、母に思春期かもう少し後から聞いたことがあり、その話しは知っていた

父に確認したこともあったと思う

勿論、否定された

母は父の悪友から聞いたと今日もその話しをずるずるとした

その悪友って、10年前に父から聞いた母の浮気相手だろうか?


続く