一夜明けて 1
葬儀から一夜明けて、先ほど目が覚めた
久しぶりにまとまった睡眠を取った
通夜の日の朝から買い物に行った
母の生前の茶碗がないから
そうなんだよな
もう茶碗でご飯を食べなくなって長かった
ずっと入院生活させたから
させたからの表現はまだまだ使ってしまう
仕方なかったからそうしてたけど、母の古い日記を見て母の飢えや淋しさを改めて知ってしまうと罪悪感が増す
私も母に子育てを助けてもらえないから、いつも周りを妬んでたし
母に怒りを持っていた
酒さえ止めていたらなんとかなったんじゃ、といつも思ってたから
この半年ちょっと密に関わってやっと、統合失調症も双極性障害も
嫌がらせではなく病気だったとわかってきた
抗うつ剤で不穏になった12月半ばからの1ヶ月くらい
薬でこれだけ性格が変わってしまうことを見て、勿論過去が押し寄せて苦しかったから病気だけで割り切れなかったが
ほどなくまた落ち着いた母に戻って穏やかに話せる日が残されて
最期の近づいた1ヶ月くらい前から、話しが出来なくなったけど
親戚も言ってたように見舞いに言っても表情が全然違ってたと
私が家庭を放り出して関わって、やっと母の要求に応えられる
短い時間だから出来たことで
今の娘くらいの年齢からこうしていたら、きっと私も狂ってた
今も充分狂ってるけど、結婚もしてなかったかもしれないし
子供も居なかったかもしれない
あの実家に居て、弟を母を殺していたかもしれない
機能不全家庭とはよく言ったもんだってくらい
まともな人間らしい生活は出来てない実家だった
こうして文字にして人に伝えようが、ミーティングやカウンセリングで話そうが
実際の実家を見てはいない人には想像しか出来ないし
私が回復の道を歩く一歩を踏み出すきっかけになった
保健所の精神保健相談員の方が言うように
ほんとに凄く荒廃していた
私や弟の顔は『誰も信用しない』と書いてあったみたいだ
人間、衣食住が足りるだけで人間らしい生活とは言えないのに
その衣食住が足りてなかった
確かに家はあったし、保護費をもらってご飯は食べて学校も行ってた
それでも途中から大人の居ない家に姉弟で生きて、ほんと無茶苦茶だったなぁ
続く