気付き

6時半。

トイレに行きたくなって目が覚める。

寝直したらナマモノのご飯が遅れるから

リビングに小屋を移動してご飯をあげてきた。

昨夜は0時頃まで布団で起きていたし、まだまだ眠い。

今からまた寝直しできるかなぁ?


ベランダタバコしてて、なんでか二十歳で家を出た自分を思い返していた。

まだ日も昇りきらないうちの外はキンキンに冷えていて寒い。

最近はオリオン座が憎たらしい。

もう早よさそり座出てこいって思いながら

夜はオリオン座を睨んでいる。


キッチンに戻ってふと気付きがやってきた。

娘のかてきょの先生は二十歳。

大学生。

学業、バイト、旅行、留学、帰省、ブランドモノ、娘さんらしいオシャレ。

こないだから娘にも

「これが普通のお嬢さんなんやろなぁ。」

と、自分のことを思い返しては話していた。

青春を謳歌している。

二十歳の1月の自分。

ありゃホームシックだったんだな。

母のアルコール問題から家族だけでも回復していい。

家を出る選択肢もある。

家族の回復が母の回復に繋がるかも。

その後押しになる言葉を聞いて、なんとかしたかった私は家を出た。

会社にも多分に配慮してもらって、社宅まで借りられた。

2月から今の旦那と付き合って、しがみついていく。

ずっと甘えだと責めてきた。

横浜のカウンセリング施設やその他家族会でも

自分の甘さばかりをどうにかしなきゃと思っていた。

でも寂しくて寂しくて、どうにも離れられず

旦那も巻き込んできた。

今もまだ甘えて炊事はこのところ旦那担当な有り様。

掃除も然り。

今の甘えは私の甘さは間違いない。

二十歳の自分の甘さも同じことではあるが

ふと視点が変わった。

気付いた。

何故今までダメ出しばかり続けてきたかは

一応の覚悟はして、自分の意志で家を出た。

はずだったから。

寂しくても我慢して、自立しなきゃいけなかったと責めてきたから。

でも、寂しくて当然だったよなって。

いつでも帰っていい実家があるのとないのと。

仕送りなんて勿論ない。

生活保護が切れ、扶養していた私がその責任を放棄してまで家を出た。

生活はまだ若かった自分の給料のみでやらなきゃならない。

不安。

そら実家に帰ったことはある。

母は私が家を出た日からゴールデンウィークまでは酒を止めていたから。

とはいえ、いつでも帰っていい場所でもなく。

その後は帰るわけにはいかなくなっていった。


かてきょの先生が特別でもなく、今時の若い子らなら当たり前なんだろなぁって

そうは思えていたんだが

振り返って自分の同期達だってそうだったよなって。

私以外、短卒が3人。

うちひとりが今も同じ営業所にいてお昼ご飯を食べてるんだけど。

この同期も一人暮らししてるけど

毎週末のように今でも実家に帰っている。

帰る場所があるのとないのと。

そして、自立しなきゃで自分の意志で家を出たと思い込んでいたが

結局、自分の意志でもなく、そうした方がいいからって思いだった。

覚悟したつもりではあったけど

二十歳なんて年齢で区切れば大人だけど

まだまだ子供だったよな。

それと、実家を出るまで引っ越した経験もなく

そうでなくても現状維持することを使命みたいに

実家暮らし中は生きていた。

そらホームシックにもなるわって。

旦那の転職後、今のマンションに落ち着くまでも

短期間で3回引っ越した。

あれも鬱には辛かった。


なんかね。

ただ単に普通のお嬢さん達(同期達含む)が羨ましいのもあるんだけど

今回はそれだけでもなくてね。

気付いたってのは、仕方なかったという部分。

その後依存症になったり、ボーダー炸裂させてきたことを正当化して許されようって

それもまた違っててね。

まぁ多少はあるかも知れないけど。

気付いたってのは
『あの頃の自分を許そう』

ってこと。

頑張ったよなって。

充分に。

回復は甘えでうまくいかなくて、その後の人生もムチャクチャにしてきたけども。

普通のお嬢さん達を横目で羨みながらも頑張ったあの頃。

今だって、甘えでまた旦那に迷惑かけちゃいるが

鬱っぽいのも確かで。

最低限、仕事は行ってて、娘の病院も連れて行って。

洗濯くらいはしてて。

薬と暴力はまだダメな状態ながら、他は止まってて。

まぁ自分の力だけでないのも理解しているが

それでもあの頃も今も頑張ってるわ。

生きるのに疲れるくらい頑張ってたわ。

今までは、ただ羨みで止まってばかりだったけど

今朝は自分があの状況で生きてきたことを

やっと『自分が』肯定出来た。

『他者』に肯定されようが、自分が否定し続けてきたからな。

だから『怒り』だったんだろう。

まだまだ課題はたんまりあるけど

少しだけ、ほんの少しずつでも

自分に優しくしたらなね。


まぁ、朝から疲れる内容だこと…。