いくつかのキーワード 1

パパが家を出て2日目の夜

ふとした瞬間に
『今日はいったい何時に帰ってくんねん!』

と怒ってしまう

『あ〜そうやった』
『別居したんや』

と我に帰る

自分から言い出した別居なのに恥ずかしい話で

正直に書きたくはなかったが、別居したのは自分を見つめる為でもある

だから建前も本音も書くことにした


はっきり言って淋しい

やはり淋しかった

このざわざわ感はいつもの感覚で

どうやったら消えるのか知りたい

そんなことを考えていたがさっき分かった

ざわざわ感の消し方ではなく、いつからかが


娘が2年生になった頃から両親が離婚したのは娘の歳だったなぁと

思い出すことが度々ある

3年生になった今もつい
「かぁちゃんは3年生から靴洗いしてたからしなさい!」
「かぁちゃんは弟の分も洗ってたんやから!」

と自分の経験を思い出しては言っていた

それは離婚した母親を助けること

そして近所の人から
「偉いな〜」

と誉めてもらうこと

ただ単純に嬉しくて頑張ってた

これら全て『両親の離婚』が絡んでた


自分が鬱から脱して離婚も考えるようになり

娘の年齢も重なって度々この頃を思い出してはいた


その中で離婚してすぐだったかに母が夜家を空けていたことを

度々思い出している

多額の負債を抱えて倒産して離婚した

父の代わりに
「債権者に謝りに行く!」

と母は家を空けた

帰宅は夜遅くでタクシーでガレージの方(長屋とは反対側)の玄関まで

乗り付けて帰宅すると玄関で倒れこむ

ベロベロに酔っててそのまま寝てしまう

まだ幼稚園児だった弟と
「お母ちゃん起きて!」
「こんなとこで寝たらアカン!」

と泣きながら布団まで引きずった

母は162cmの昔にしては長身で小さな私達にはとても重かった

補正下着も着込んでて脱がすのにも一苦労

しかも下着のボタンは股関…。

外すのが子供心に嫌でたまらなかった


姉妹のようにしてた友達の家に預けられてたこともあり

その姉妹が家に泊まってくれたりもした

その姉妹がいる時は笑いながら引きずっていけたが

二人だけの時は心細くて仕方なかった


(続く)