いくつかのキーワード 2

(続き)


『離婚、娘の年齢、淋しさ、痛み』

これらのキーワードがひとつになる


この母が帰宅してからの記憶は鮮明なのだが

弟と二人だけの時には何をして

どんな風に待ってたかは思い出せない

ただ、眠いのに待っててやっと帰ってきたら高いびき

パパのいびきが大嫌いなのは母のいびきを思い起こさせるから

無視されてると思うから

大嫌い


不安で不安でたまらなかった

暗い夜に小さな弟と二人

私だって3つしか変わらない子供だった

何にも出来ない子供だった

あの時からの淋しさを未だに引きずってるんだと分かった

分かったけど、ざわざわの消し方が分からない


よく言われるインナーチャイルドが暴れて泣く

無力な自分を目の当たりにして

もうこんなオバチャンになったというのに

中身はあの頃のまんま

インナーチャイルドを癒せるのは大人になった自分しかいないと

これもよく言われるが、身体が大人になっただけで

中身が伴ってないから癒し方も分からない

痛い


なのに私は娘に同じことをした

パチンコにハマり何時間も放置した

娘はまだ幼稚園の年中だったのに

未だに
「パパとかぁちゃんが二人でパチンコ行った時、テレビ付きっぱなしで
ほっとったらサザエさんやってた」

とその時しか見たことのないサザエさんの話を

ぽつりとすることがある

その度に謝るが、娘のあの時の淋しさは消えることはない


結局、私は憎んでる母と同じことをしてきた

アディクションにハマり娘は側に居ても放置だった

離婚により、父だけでなく母も失った自分と同じことを娘にした

母親であることから逃げ続けた

娘があまり感情を話さないのは話しても聞いてくれない

と言う諦めなのかも知れない

『私は親のようにならない』(クラウディア・ブラック著)

の内容を結局、地で行った


(続く)