人の目 3

(続き)


これも当時書いたはず

健康な精神の持ち主なら
『ほっとけ!』

と思えるのかも知れない

私は違った

それからもずっと怖かった

そのオバチャンに会うのが未だに怖い

何処へ行くのかチェックされているのでは?

とか、かなり自意識過剰になっている

ここにも、ここまで書いたことはなかったけども

それは単に時間も短く一瞬のことで、私にはもっと他にデカい捉われがいつもあっただけ

けど、ずっとずっとプレッシャー

私が出不精なのはこれもある

誰かに出掛けるところを見られるのが怖いから


仕事へ行くのも怖い

毎朝会わないように数分の時間の隙間を狙っている

真下の奥さんは幼稚園に送り出すのが私が出る時間とほぼ同じ

これは魚屋の時もそうだった

別居の話も旦那さんに早朝見つかっていたから

離婚騒ぎで挨拶行ったらやっぱり知ってた

そんなバカ騒ぎの一件も自分が蒔いた種ながら恥ずかしいし

それより何より、真下だから

生活音で迷惑かけてて、嫌われてないかが怖いのだ

だから会いたくないのが一番大きい


魚屋の大将は本当にいい人だ

おかしなのは私

前置き


うちの旦那も悪気は全くない人

でも私にすればアホ

喋り

私も喋りだが旦那も喋り

これは本当に神経ピリピリ

別居中は特にそうだった

魚屋にバレないか?

仮面夫婦やって一緒に買い物まで行って、取り繕った

旦那だけで買い物に行った時の話の帳尻合わせにも四苦八苦

旦那も私に忘れて言わないこともあり、かなり難儀した

ここら辺りも私のおかしさがあるのはわかっているが

怖いもんは怖いのだ

怖いもんから身を守りたいのは人間の本能

人をコントロールがどうとか言ってられない

ずっとそんな気持ちだった


未だに旦那は喋りだ

私が夜ミーティングに行く時に晩御飯の支度の余裕がなかったら作ってくれる

いい旦那と思えばよいのだが

喋りだから腹が立つ

大将に私がご飯作りをサボりか?と冗談混じりに聞かれたら

「今、子供ひとりやから」

とか言ったらしい

これも後から私が買い物に行ってわかった


(続く)